興味津々

ハシビロコウは、アフリカのウガンダにある
ビクトリア湖周辺に生息している巨大な鳥です。
最近、結構いろんなテレビに出ていて目にする機会が多いと思う。
昨日の深夜NHKの「地球!ふしぎ大自然」という番組で
ハシビロコウが大きく取り上げられていた。
ハシビロコウの特徴は、その大きなクチバシ。
和名である「ハシビロコウ」もそこからきているそう。
ハシビロコウは動かない。
ほんと、動かない。
1日中動かないときだってある。
けど、飛ぶし走るしエサだってとる。
なぜ動かないかというと、その巨大な体で動き回ると
エサであるマンバという魚に気づかれて、エサをとることができなくなるから。
その大きな体で、まったく微動だにしないその姿はとても不思議。
置物??と思ってしまうくらい。
だってまばたきだってしなかったりするんだから。
そんなハシビロコウのエサであるマンバは、
パッと見、なんだかウナギの様なサカナ。体長は60センチ。
マンバ肺魚であり、エラ呼吸と肺呼吸をする。
エラ呼吸では十分な酸素を体内に取り込むことができず、
数時間に1回、水面に顔を出して肺呼吸をする。
そのときが、ハシビロコウマンバをつかまえるタイミングなのだ。
マンバが顔を出す一瞬を狙って、
それまで動かなかったハシビロコウが、ものすごい素早い動きを見せる。
見事にエサをつかまえたハシビロコウは、
その大きなクチバシで、暴れるマンバをしっかりとはさんで
マンバがおとなしくなるまで待つ。
そして、その体長60センチもあるマンバを一気に飲み込む。
その光景は、とても大胆で、ハシビロコウの強さを垣間見た気がした。
ハシビロコウは、いつも1羽で行動する。
しかし、繁殖のときだけメスと行動をともにする。
だが、ハシビロコウはメスと行動をともにしたとしても
必ず繁殖の機会をもつわけではない。
なので、ハシビロコウは年々その数が減り続けている。
ハシビロコウは、繁殖の際たいてい3つの卵を産む。
けれど、実際に成長するのは1羽だけ。
その1羽を大切に育て、ひとり立ちさせる。
ハシビロコウの親は、子どもがひとり立ちしたあとも
約3ヶ月間はエサを子どものもとに運んでやるそうだ。
なぜなら、ひとり立ちしても、子どもはエサを上手にとることができないからだ。
ちなみに1人前のハシビロコウになるためには3年かかるそうだ。
また、ハシビロコウの数が減少している背景には、
ウガンダで急速に進む人口増加があげられている。
ハシビロコウの生息地周辺では、大規模な焼畑農業がおこなわれ、
またビクトリア湖においても、繁殖力のある食用の外来魚が放流され、
その外来魚がマンバのエサである小魚を食べつくしてしまっている。
そういった環境の変化が、現在ハシビロコウの生息を脅かしている。
昨日、私が以前から興味を持っていたハシビロコウの特集を見ることができて良かった。