4月26日23時09分

おじいちゃんが亡くなった。脳梗塞だった。
私が18時ごろお見舞いに行ったときは、
元気そうに呼吸していて、今にも目を開けて「あらあら」って言い出しそうだったのに
急に逝ってしまった。
私がお見舞いに行ったとき、
おばあちゃんが枕元で、意識不明のおじいちゃんに一生懸命話しかけていた。
「ほら、えりちゃん来たよ。お小遣いあげなくちゃ、おじいさん。
 早く目覚ましてよ、おじいさん。」
私はその光景を見ながら涙を抑えることができなかった。
「孫たち、みんな来年のお年玉がもらえなくなるって心配してるんだから
 はやく起きて、孫たちを安心させなきゃだめだよ。」って。
いつも笑っていて、すっごい優しいおじいちゃん。
お酒が大事なおじいちゃん。
80歳近くになっても、結婚式でお酒を飲みすぎて
ベロンベロンに酔っ払っちゃうおじいちゃん。
あんなに穏やかな人は、他には知らない。
うちのお父さんが子どものころから、今まで一度も怒ったことがないおじいちゃん。
私の記憶には笑っているおじいちゃんしか残っていない。
おじいちゃんが亡くなったとき、
いつもはしっかり者のおばあちゃんが泣いていたそうだ。
「もっと、私がおじいさんに気を使っていれば…。」
「もっと、ちゃんと見てあげていれば…。」
おばあちゃんの口からは後悔の言葉しか出てこない。
けど、私はおじいちゃんとおばあちゃんは幸せだったと思う。
病床のおじいちゃんに話しかけるおばあちゃんの言葉は、
おじいちゃんに対する愛そのものだったし、
「おばあちゃんはおじいさんのことが本当に好きだったんだな」って伝わってきた。
おばあちゃんは自分の兄弟もみんな亡くなってしまっていて
今回、おじいちゃんまで亡くなったので
「ついに一人になっちゃったよ」と寂しさを漏らしていたそうだ。
これからは、今までよりももっと家族みんなでおばあちゃんを大切にしていこうと思う。
おじいちゃん、今までお疲れ様。
本当にありがとう。
天国でもお酒いっぱい飲んでね。ゆっくり休んでください。